スペシャルインタビュー

英語を活かしグローバルに活躍されている方や話題の企業や団体にインタビュー

栄光学園中学校・高等学校
  • 右から
    慶應義塾大学名誉教授 鈴木佑治先生
    栄光学園中学校・高等学校 2年生 永野寛さん
    栄光学園中学校・高等学校 3年生 田中匠さん
    栄光学園中学校・高等学校 3年生 大嶋俊之さん
    栄光学園中学校・高等学校 塚本英雄先生
TOEFL® テスト日本事務局の一般社団法人CIEE国際教育交換協議会(以下、CIEE)は、全国の高校生が、理科・数学・情報等の複数の分野で科学の力を競う『科学の甲子園全国大会(主催:科学技術振興機構)』に協賛しています。 3月に行われた「第7回科学の甲子園全国大会」の優勝校には、昨年同様米国にて開催される全米の科学好きの高校生が集う「SCIENCE OLYMPIAD」への参加資格と、副賞として「CIEE/TOEFL賞」である2日間の英語研修が授与されました。
「第7回科学の甲子園全国大会」で優勝し、「SCIENCE OLYMPIAD」に参加された、神奈川県代表・栄光学園中学校・高等学校3年生田中さん、大嶋さん、2年生永野さん、顧問の塚本英雄先生と、2日間の英語研修をご担当いただいた慶應義塾大学名誉教授の鈴木佑治先生との対談の様子をお届けします。

“アメリカの出場校に比べ、文化や言葉、経験の壁などハンデがあるにも関わらず良い成績だったと思う”

「SCIENCE OLYMPIAD」の感想 ―前編―

鈴木先生:
皆さんの「SCIENCE OLYMPIAD」(以下、SO)参加報告会の発表は「科学の甲子園全国大会」からSOまでの様子が、時系列でまとめられていて大変分かりやすかったです。それでは早速ですが「SCIENCE OLYMPIAD」に参加した感想を聞かせていただこうと思います。今年はFORENSICS(*1)、FERMI QUESTIONS(*2)、GAME-ON(*3)、WRITE IT DO IT(*4)の4競技に参加されました。まずは参加された競技と感想を教えてください。
永野さん:
私は狩野さんとGAME-ON に参加しました。Scratchというプログラミング言語を用いて出題されたテーマに沿ったゲームを作成する競技です。
田中さん:
私はWRITE IT DO ITに大嶋さんと参加しました。この競技は2名で協力して行うのですが、まず一人が出題された複雑な構造物を見て、図や絵を使わずにそれを文章にし、構造物を見ていないもう一人がパートナーの説明文を基に構造物を再現する競技です。
大嶋さん:
過去問はありませんので、事前に想定して4回ぐらい練習をしましたが、本番では練習で使っていなかった紐やクリップなどが含まれている、より複雑な構造物が出題されとても難しかったです。材料は27種類あり、それが大体10cm四方の中に納まるように作られています。直前の練習の時に色々あり役割を交代し、本番では私が書く側を担当しました。約25分間でA4用紙3枚が埋まる程たくさん書きました。心がけたことは、一つの部分にこだわりすぎて他が書けなかった場合、その部分に点数が付かないので、あいまいな部分は少し残ってしまっても、全体を捉えながら書くようにしました。
田中さん:
WRITE IT DO ITは英語を使わず日本語で書いても良いので、その他の競技に比べて母語が英語でない人にも取り組みやすい競技だと思います。また、SO全体の感想としては、順位は20位と上位ではありませんでしたが、アメリカの出場校に比べ、文化や言葉、経験の壁などハンデがあるにも関わらず良い成績だったと思います。

第7回科学の甲子園全国大会」優勝校スペシャル対談
▲ SCIENCE OLYMPIAD参加報告会の様子

鈴木先生:
本当に皆さんはよく頑張られたと思います。特に法医学の知識を競うFORENSICSは犯罪捜査を行う競技ですよね。「科学の甲子園全国大会」で優勝した3月からSOが開催される5月までのわずかな期間で対策や準備をするのは大変だったと思います。
永野さん:
FORENSICSに参加した、千吉良さんと大島さんは、本当によく頑張ったと思います。
塚本先生:
科学をやるというよりも50分で複数の実験をこなしていくこと自体が評価できることです。
永野さん:
全ての競技において時間との戦いがあると思います。例えば私が参加したGAME-ONではたったの50分でちゃんと動作をするプログラムを組まなければならなかったので、時間が経つのが早く感じられました。
鈴木先生:
限られた時間の中で頑張りましたね。ところで永野さんは帰国後とても変わりましたね。すごく発信型になったなと感じました。事前の英語研修では、あまり積極的に話さない印象がありましたので帰国後の変化に驚きました。英語は発信型の言語なので話さないとできるようになりません。英語の場合は発信者であることが上達の秘訣です。

第7回科学の甲子園全国大会」優勝校スペシャル対談
▲ SCIENCE OLYMPIAD参加報告会の様子

鈴木先生:
FERMI QUESTIONSについてはどうでしたか。この競技も難易度が高く苦労されたのではないでしょうか。
田中さん:
FERMI QUESTIONSはアメリカの常識を知らなければ解けないので、参加した吉開さんと竹中さんは大変だったと思います。「グランドキャニオンにオレオは何個入るか」というような問題を50分間でひたすら解いていくような競技だったと聞きました。
塚本先生:
アメリカの常識は知らなければ知らないで仕方ないですが、できる問題とできない問題を瞬時に判断する二人の力はすごいと思いました。

 

(*1)FORENSICS・・・事件現場に残された物的証拠を分析して犯人を特定する競技。英語の資料が与えられ、記述された内容を読み、実験や検証を行い根拠を述べて犯人を割り出す。証拠やデータは物理、科学、生物などの分野にまたがった物証が残されている。論理的な思考と計算力、実験力など総合した科学の技量が問われる競技。
(*2)FERMI QUESTIONS・・・フェルミ推定値を測定するのが難しい問題に対し、大体の答えを予想する競技。
(*3)GAME-ON・・・Scratchというプログラミング環境を利用してテーマに沿ったゲームを作成する競技。
(*4)WRITE IT DO IT・・・2人1組で行う競技で1人はどのように組み立てるのか説明を書き、それに基づいてもう1人の生徒がそのオブジェクトを構築する競技。

 

次号(2018年10月22日更新予定)は「科学の甲子園全国大会」優勝校スペシャル対談 ―後編―をお送りいたします。

鈴木佑治先生
  • 聞き手:鈴木佑治先生
  • 慶應義塾大学名誉教授
  • 栄光学園中学校・高等学校
  • 1947年にイエズス会によって設立された中高一貫の男子校。生徒一人あたりの校地面積は首都圏で指折りの広さ。キリスト教ヒューマニズムに基づき、生徒一人ひとりが自ら課題を見いだし自己の可能性を最大限に伸ばさせること、生徒自身の能力を他者とともに他者のために用いる精神を育てることが教育の目標。フィリピンの姉妹校との交換留学や米国ボストンカレッジでのリーダーシップ研修など、国際交流も盛んに行われている。
    Webサイト:http://ekh.jp/
  • 国立研究開発法人 科学技術振興機構
  • 科学技術振興機構(JST)は、日本の科学技術の発展を牽引する組織として、科学技術を支える人材の育成にも注力している。『科学の甲子園全国大会』はその一環として、2011年度よりJSTが開催している高校生の科学コンテストである。
    科学の甲子園 Webサイト:http://koushien.jst.go.jp/koushien/
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